2017 10月 - 肝硬変を早く見つけたい!

肝細胞が破壊され、線維組織が増殖するために、肝臓が縮小して硬くなる病態です。ウイルス性肝炎・アルコール性肝臓障害や栄養障害などが原因となり、腹水・黄疸・脾腫などの症状が現れ、食道胃静脈瘤や肝臓癌を併発することもあります。

10月, 2017年

肝硬変について

2017-10-11

肝硬変は肝癌へ進展する可能性があり、不可逆的な疾患であるため移植以外に根治を望めないという問題があります。でも、現状を維持し肝不全・肝癌への進展を止めることはできます。

肝硬変の治療法

代償期の肝硬変では、肝細胞癌の早期発見を目指し、定期的な外来通院をしていただくことが大切です。非代償期では、病態に応じた栄養指導や薬物治療が必要です。肝硬変における三大死因は肝細胞癌、消化管出血、肝不全です。合併症の有無が大きく予後を左右するため、定期的な外来診察と検査が大切です。

代償期に使用される薬

代償期にはバランスのとれた食事、休養に加え、炎症を最小限にくいとめるための薬物治療が行われます。肝臓の炎症を抑える薬にはウルソデオキシコール酸などの内服薬や炎症の程度が強いときにはグリチルリチン製剤などの注射薬が使います。

非代償期に使用される薬

非代償期は、合併症に対する治療が中心になります。

浮腫・腹水:血液中のアルブミンが低下することによって、血液中の水分が血管外に漏れて、手足がむくんだりや腹部に水分が溜まりやすくなります。このような症状には尿量を増やしてむくみをとるスピノロラクトンやフロセミドなどの利尿薬が使います。

肝性脳症:肝臓の解毒力が低下して血液中にアンモニアが増えると、眠気・昏睡、異常行動などの脳の症状が見られます。このような場合には血液中のアルブミンの低下やアミノ酸のバランスが崩れて分岐鎖アミノ酸などが低下する、栄養状態が悪くなっています。ラクツロースなどのアンモニアを下げる薬や分岐鎖アミノ酸を豊富に含んだ内服アミノ酸製剤により血液中のアンモニアを増やすことなく栄養状態を改善します。

出血傾向:肝臓で作られる凝固因子と呼ばれるタンパク質や血小板が少なくなると鼻血が出やすい、歯茎から出血が目立つなどの出血傾向が見られるようになります。ビタミンKの補充や血液凝固因子の補充目的に輸血が行われることもできます。治療内容は患者様個人個人で異なりますから、医師の指示に從うことが大切です。